turbulence.

叫び通すだけさ できるだけ潔く

Aqua Timezは『肯定』をうたう〜歌詞のテキストマイニングから〜

ジャニオタの人がよくやっていた、歌詞のテキストマイニング

↑こちらの方がいろんなブログさんの結果をまとめてくださっています。

Aqua Timezでもいつかやってみたいな〜!と思っていたので、横浜アリーナ公演を控えた今、この機会にやってみました!

ただ、多くの方が使用されている「KH Coder」が、自宅のSurfaceと相性が悪いのかちゃんと起動せす…。なので今回はユーザーローカルさんのテキストマイニングツールを使用しています。

気合があればスマホからでも使えるので(たぶん)、ソフトウェアをダウンロードしたくない人はこっちを使ってみてもいいかもです。

なお、歌詞のテキストデータについては、先人に習って「Lyrics Master2」で取得。
今回は「歌ネット」さんの歌詞を使用しました。

ただし、「虹 〜Album ver.〜」については、シングル「虹」と重複する歌詞を削除し、『涙のない世界には その橋はかかりません この世の美しさはすべて 内に悲しみを秘めているのさ』のみを取得しています。

「歌ネット」さんに掲載されているAqua Timezの歌詞は 「虹 〜Album ver.〜」も含めて144曲!果たして何か特徴は見えてきたのでしょうか?


まずは「ワードクラウド*1」を作ってみました。

おお、結構それっぽくないですか?

まず、大きく中心に来ているのは「君」「僕」

先に挙げたジャニーズの他に、こちらのブログのチャットモンチー凛として時雨を参考にさせていただいたのですが、一人称二人称がトップ2になるのは、どのアーティストにも見られやすい傾向のようです。

ただ、「僕」の上にある「誰か」「独り」や、図の左にある「僕ら」「あなた」(これはサイズも大きめですね)も特徴として現れてくるのは、Aqua Timezっぽい」感じがしますね。

次に目立つのは「わかる」
「単語出現頻度*2を見てみると、「スコア*3が圧倒的に高くなっています。

つまり、Aqua Timez「わかったこと」(「わからなかったこと」)を歌にしているのが特徴です。と、言える、のかな…?
そう考えると、「last dance」で繰り返し「わかってたんだよ」「わかってたから」って歌っているのは、結構示唆的でしんどいですね…笑

また、左の方にある「bro」も唯一のアルファベットで目立ってます!
こちらはアスナロウ」に登場するフレーズ。集計された34回は全てこの1曲の中で使われたものです。

Aqua Timezの歌詞には日本語表現の素晴らしさを感じられるものが多く、英単語が一つしか挙がってこなかったのも納得といったところ。
そして、その数少ない英語の特徴語が使用されているのが、Aqua Timezの中でも挑戦的な曲であるアスナロウ」なのも、なるほどな〜!って感じですね。


では、先程も紹介した「単語出現頻度」、今度は「名詞」「動詞」「形容詞」「出現頻度」順で見てみましょう!


「名詞」の上位に来ている「空」「夢」「言葉」は、確かにAqua Timezの曲を聞いていると馴染み深い単語だなあ、と思います。「空」は「青い空」「空に近い街」など、タイトルにもよく使われている印象です。


次に先程スコア順で掲載した「動詞」。出現頻度で見ると、一番多いのは「生きる」となりました。
ずばり「生きて」という曲もありますが、Aqua Timezは半数近くの曲で「生きる」という言葉を使用しています。
誰にとっても共通する「生きる」ことを、堂々と歌っているからこそ、Aqua Timezの曲は共感性が高いのかなあ、と思ったり。


最後に「形容詞」では「いい」の出現頻度が圧倒的です。
これは「いい時」*4「風通しのいい部屋」*5のような「優れている」的な意味*6や、「何もないよりはいい」*7「時が止まってしまえばいいのに」*8のような「好都合」的な意味など、「いい」に様々な用法があることが要因として考えられます。
特にAqua Timezで多いのは、「笑っていいよ」*9「みんな違っていい」*10のような「さしつかえない」的な用法です。

太志くんがインタビューでもよく語るように、Aqua Timezは音楽で人を「肯定」してきたバンド*11です。

「君」「僕」を除くと、使われた単語TOP2が「生きる」「いい」だったのは、まさしくそれを表す結果だったのではないかと思います。

ただ、「形容詞」でおもしろいのは、だからといって決してポジティブな言葉ばかりを使っているわけではないんですよね。
「淋しい」「怖い」「弱い」など、むしろとネガティブな言葉の方が多くランクインしている印象*12です。

つまり、Aqua Timezは今まで、「淋しさ」すらも「肯定」して「生きて」いくことをうたってきたのだと思います。


2018年11月18日、「last dance」。
当日、私は何を見て何を思うのかは、まだ想像もつかないけれど、優しさでいっぱいの場所になりますように。

*1:「ワードクラウド」とは… 『文章中に出現する単語の中から特徴的な単語を選び出し、図示しています。単語の大きさはどれだけ特徴的であるかを表しており、色は品詞を表しています。』だそうです。

*2:単語出現頻度とは…『文章中に出現する単語の頻出度を表にしています。単語ごとに表示されている「スコア」の大きさは、与えられた文書の中でその単語がどれだけ特徴的であるかを表しています。通常はその単語の出現回数が多いほどスコアが高くなりますが、「言う」や「思う」など、どのような種類の文書にも現れやすいような単語についてはスコアが低めになります。』だそうです。「文書」に「歌詞」がどの程度想定されているのか、という疑問はあるのですが、まあ参考までに。

*3:「スコア」について更に詳しくはこちらをご参照ください。(ツールのQ&Aです。) AIテキストマイニング by ユーザーローカル

*4:「最後まで」「手紙返信」

*5:「サンデーパーク」

*6:辞書はこちらを参照しました。良い(よい)の意味や定義 わかりやすく解説 Weblio辞書 ちなみに歌詞検索はj-lyricさんが優秀です。 http://j-lyric.net/

*7:「massigura」

*8:「words of silence」

*9:「ALONES」

*10:「STAY GOLD」

*11:ロッキンのインタビューが好きです。Aqua Timez 「肯定」と「希望」、そして「戦い」の10年間を振り返る (2015/08/24)邦楽フィーチャー|音楽情報サイトrockinon.com(ロッキング・オン ドットコム)

*12:「淋しい」に至ってはスコアも高い数値を示しており、ワードクラウドでもなかなかの存在感です。漢字が「寂しい」ではないというのも影響しているかもしれませんが。